EYESIGHT/INSIGHT - Photography blog by Keisuke Takahashi

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X-T1ファームウェア、メジャーバージョンアップ4.0来ました。

今、殆どマニュアルフォーカスレンズしか使わない自分には思ったほどインパクトなかったけども、オートフォーカス派にはかなりの劇的バージョンアップじゃないかなと。一応はXF23mmをつけて、ちょっと試してみたけど、合焦画面がソニーのαとかみたいになりましたね。しかし、コンティニュアスAFって常にレンズがゴリゴリ動いてて電池持ちどうなんすかね。とケチな事をのたまってみたり。貧乏症。

そんな中発売になった、X-T1の廉価版(といいつつ十分高いですけども)のX-T10を、ビックカメラで触ってきました。
他のレンズ交換式Xシリーズとセンサーやレンズマウントは一緒、ということは撮れるものもほぼほぼ同じってことで、なんとなく興味本位で触ったのですけども。
自分、背も手も小さいんですけど、その自分が小さく感じるんだからこりゃほんと小さい。コンデジのX30と高さ以外そんなに変わらんのではないかな。
ふんで、小さいことは基本いいことだと僕は思うのですが、例えば未だにiPhone6とか違和感ありまくりなんで5s手放す気がしない、みたいな(もっと言えば4sのが好きだったし)。
にしても、X-T1のサイズが絶妙過ぎて、X-T10はなんだか小さすぎる感じがしちゃいました。
とは言え、慣れの問題もあると思うので、このボディにXF18mm/27mm/35mmのいずれかのレンズの組み合わせだったら、なかなかいいかもしれないすね。
一方でXF23mm/56mmとか、またはズームレンズなんかつけるとしたら、自分はちょっと合わない感じがしました。多分純正グリップ必要。まあ繰り返しますけど、それくらいX-T1のサイズ感が「僕にとっては」絶妙なんですよね。

カメラ選びもほんと人それぞれで、フルサイズ高画素なら、多少の操作感の悪さは我慢できる、って人も沢山いると思うんですけど、僕は、スペックも気にはなるけども、操作感や手に持った時のフィット感が大事かなあ。持ってて楽しくなきゃ持ち歩かないし、持ち歩かなきゃ撮ることも減っちゃうし。

ていうわけで、オリンパスの80周年記念カメラが出るらしいんですけど、PEN、OMときたら当然XA DIGITALですよね、と願ってやまない今日この頃でした。

写真が全てだからあんまりカメラのことは書きたくないなー、と常日頃思ってんですけど、なんだかんだやっぱカメラ好きだし、いいカメラに出会ったので、書きますね。

OLYMPUS XAです。1979年発売のカメラ。プラボディでサイズはコンパクトだけど、立派なマニュアル操作のレンジファインダー機です。
レンジファインダーってなんぞや、ってのを一応書きますと、ライカがその代表ですけども、ファインダー覗いた真ん中に二重に像が重なって見える部分があって、ピントのつまみを手で遠くしたり近くしたり調整しながら二重像がピタッと重なると、ピントが合うという仕掛けになっとります。
1979年つうのはもう36年も前だから、当時のカメラはそんなだったのかあ、と思われるかもですがそんなことなくて、77年頃にはまず一眼レフが主流だし、コンパクトカメラの世界では露出もフォーカスも自動の機種はすでにいくつもあって、そこに敢えて投入されたマニュアルコンパクトカメラなんですね、XAは。
とはいえ全くレトロ主義ではなく、革命的な要素が沢山詰まっていて、まず本格的なカメラとしてボディにプラスティックを採用したのが初らしいです。
そしてプラスティックだからこそ出来たであろう、このレンズキャップいらず、スライド式のバリア構造。

これもこの後、様々な機種で採用された機構ですが、これが初でした。これによって、裸で胸ポケットに収まるレンジファインダー機が出来上がった。「どんなに優れた機能があっても、持っていないと撮ることができない」とは設計者である米谷氏の弁。まったくです。

こんな玩具めいたボディに、絞りとピントのつまみがついている。

ファインダーを覗けば、明るいブライトフレームの真ん中に、レンジファインダーの証である二重像が見えて(写真では全然わかんないですけど。すみませぬ)、左横にはシャッタースピードを示す針が上下に動くという、なんともマニア心をくすぐるメカニズム。

基本はそうやって、全てをマニュアル操作して撮るカメラですけど、まあレンジファインダーのカメラを使い慣れるとわかることですが、日中だったらだいたい絞りをf5〜8くらいにして、焦点距離を3mくらいに合わせれば、写ルンですフィーリングで撮ることもできます。

とはいえ解放f値は2.8なので、絞り解放でちゃんと被写体にフォーカス合わせたら、このようにボケた写真も撮れます。


実際、後継機種のXA2は解放f値が3.5まで暗くなって、フォーカスもゾーンフォーカスといって、人の上半身、全身、山マークのどれかを選ぶ、みたいな大雑把な感じになります。今でもLC-A+なんかで採用されてる感じですね。
80年代を通してコンパクトカメラのf値は、一部の機種を除いて3.5くらいが主流になるのは結局、手ブレやピンボケ写真を量産しない、簡単お気楽に撮れる方向に進んでいくからで、その究極が写ルンですになるんですけど。
※解放f値が小さいほど明るいレンズってことなんですけど、明るいとピントの合う範囲がすごく薄くなってピント合わせがシビアになると、簡単に言うとそういうことです。

閑話休題。この小さいボディに色々詰め込んだせいで、レンズはかなり無理した設計と評されており、歩留まりも悪いとかネットでは散々言われてるんですけど、なんだろな、ライカより歩留まりよくて困ってます。
何より今回、ヤフオクでかなり安く落札したので、ピントとかちゃんと合うのか、シャッタースピードとかまともか、心配だったんですが、かなり調子よくて大満足です。

最後は撮ってもらった写真。

スキャン画像ゴミだらけですが気にせずに。しかしまったく、デジタルでもアナログでも、カメラは面白いです。
ではまた。

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