EYESIGHT/INSIGHT - Photography blog by Keisuke Takahashi

タグ:アート



あけましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します。


さて、昨年末にふと見たTwitterのタイムラインで知人が、とあるブログのアートに関する記載について、所感を述べていました。どの記事かというのはどうでもいいので細かくは触れませんけど、とにかくそれをきっかけに、僕もしばらく、自分のアート観を考えてました。

僕にとってアートとは「無から有を作り出す」こと、基本的にはそれ以上でも以下でもないです。
故に、工業製品でもアートたり得るし、建築物でもアートたり得る。市販の何かにサインして作品です、と言おうが、他にないものであったなら、それもアート。

それくらいの捉え方なので「アート」という言葉を口にすることに特段、躊躇うような事もない。人によっては、写真家風情がアートとか、そんな風に思う人もいるみたいだけども。そういう人はアートってものを、ちょっと大上段に捉えすぎなのではないかと思うのですが。

目下、自分にとっての一番の問題は、自分がどれだけそのような「無から有を」生み出す力があるのか、と。
昨年2月にやった個展では、僕は灯台の帽子を作り、それを被った姿を自撮りして、灯台男なるものの写真群を制作しました。今のところそれを再び個展という形で展示する予定はないので、改めて僕自身の言葉で説明させて頂くと、それは離婚して子供に会えない中年男の心情風景でした。勿論、違う解釈をして貰えたら、それはそれで構わないんだけども、動機はそういうことであるし、そういう「有」を作り出す事によって、自分の感情に折り合いをつけたかったのでした。

で、ここまで書いたことはあくまで作り手側の話であって、アートの目的としては、受け手にも何らかの影響を及ぼすことが必要で、まさにそこにアートの価値が生ずるのですが、そこが一番難しいところであって、受け手を置いてけぼりにするアートに、価値は発生し得ないのです。まあそれでもいいよ、ってのが昨年の個展だったのですけども、2017年は、その辺のバランスをもう少し考えていければよいと思うのですが。

僕は、若い人たちより間違いなく先が短いのだから、そういったチャレンジをとにかく休まず続けていかないとな、と思います。

というわけで2017年、皆さんにとっても実り多い年になりますように。




海外の"Creative Thresholds"というサイトで僕の作品の紹介記事を掲載頂きました。


有名サイトというわけではないと思いますが今回、モバイルフォトグラフィーに特化したサイトでも、フォトグラフィーのみのサイトでもなく、アート全般を扱ってるサイトからの掲載依頼だったので、そこにリーチ出来たということが個人的には嬉しかったです。

今回掲載頂いた作品群は全て、先日から公開している僕のギャラリーサイトからの抜粋版になります。数えてみたら丁度半分がミラーレス、半分がiPhoneの写真でした。
ちなみにギャラリーサイトでは写真のプリント販売もできるようになっているのですが、どうも支払いが、日本国内発行のMaster CardやVISAでも撥ねられるようだと、知人から連絡を受けまして。
先日、海外のインディーズレーベルから通販でレコード買おうとしたら、自分のカードも通らなかった経験をしたばかりなのですが、なんなのかな。ちょっと困りものです。調べると発行元にもよるらしいんですけども。
日本から買えないんだったら、またサイト引越さないといけないかな。面倒くさいな。宿題。

以上、短いですが連絡でございました。どうぞ宜しくお願い致します。


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先日、以前一度だけフォトウォークでご一緒したねもときょうこさんのツイートをファボった。ねもとさんはフリーランスのイラストレーターである。

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ですよね。「アートで食っていけるのは、アートを売った者だけ」なんです。売らなきゃそもそも始まらない。とはいえそれすらも単なる一歩。

一方で、きょうこさんが先のツイートの狭間にリツイートしていた、宮島達男さんの記事。是非全文読んで頂きたいのですが、一箇所だけ引用させて頂きます。

7.そもそも職業とは誰かのニーズがあり、そのニーズに応えて成立するもの。アートには、もともとニーズがない。自発的に想いをカタチしているだけ。だから職業となじまない。しかし、ごくまれに職業として成立してしまう者が現れる。ここが、幻想を生む原因だ。

アーテイストとして生きること 宮島達男


売れているかどうか、知名度がどうか、そういう実績ベースでの尺度もあって構わない。ただ、売れてるとか売れてないとか、知名度があるとかないとか、そんな瞬間風速的な基準では推し量れないこともある。全ては生き方の問題であり、おっしゃる通り矜恃の問題ですね。自分が自分であることにどんだけプライドをかけられるか。全うする意思があるか。ひとかどのアーティストになるってそういうこと。自分にとっては。

というわけではじめの一歩に向けて準備中です。人生の山はまだ二合目くらい。

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