X70。ファインダーなしで小型だけどAPS-Cセンサー搭載、35mm換算28mm F2.8の単焦点レンズ。スペック的には完全にリコーのGRをターゲットにしてる様だけども、軍艦部にシャッタースピードのダイヤル、レンズに絞り輪があるあたりは、従来のXシリーズを踏襲している。
かと思えば液晶がタッチ式で、フォーカス、レリーズもタッチで操作できるあたり、iPhoneというかスマホ的でもある。
ぼくは随分前に「iPhoneographerに勧めたいX30」という記事を書いたけども、今ならX70勧めた方がいいのかな、と感じないこともない。事実、iPhone6Sの画角は28mmだし、F2.2という明るさも遜色ないし、違和感はあまりなさそうな気がする。
そして、別売りの光学ファインダーがものすごく格好いい。これ付けるとカメラと合わせて10万近くなってしまうけど。
だとしても、やっぱりこれを大推薦する気にはなれないのは、「だったらiPhoneでいいじゃん」となるからで、これは、一眼レフ持ってて、サブ機にスマホを選ぶ気にはなれない人のための、今どきのカメラ、な感じもする。
最近、山で写真を撮ることが多いが、ピーカンの中、iPhoneで写真を撮るのは結構難しい。液晶画面を見ても反射してよく見えなくて、雲が白飛びしてるのかどうかもよくわからないままに、シャッターを切る羽目になる。結果、アンダーな写真を連発している。もともとアンダー気味な方が好きだからまだいいけども、ちょっとストレス。
なのでやっぱりカメラ買うとしたら、ファインダーがある方が、個人的には好きだ。ファインダーが必要ないところなら、iPhoneでいい。GR的にストリートを撮るなら、個人的には全然iPhoneで構わない。
しかしながら、富士はなんでX30やめてしまったのかなあ。X70は決してX30の後継機種ではない。
X30が売れなかった理由はハッキリしていて、ソニーのRX100が大当たりして、1インチセンサー、というものに皆が注目して、各社1インチセンサー機種を発売する流れの中で、X30は前モデルと同じ2/3センサーで発売されたからだ。
これが1インチだったら、今でもRX100やPowershotなどの比較対象になれたと思う。
もっとも私見であるが、撮れる写真を見たら、1インチである必要はないし、恐らく開発者もそれを確信していたに違いないのだが、買い手から見るとスペックで選ぶしかないから仕方ない。例えばカタログ上、レンズが開放F1.8なんて明るいとしても、それはワイ端の時だけで、少しズームしたらF2.2とかになってしまうのだが、カタログにそういうことは記載されないし、そこを読み取れというのは難しかろう。仕方ない。
そんなわけで僕自身は、前回の記事にも書いたとおり、一通りのカメラを触ってきて、いったんリセットするのに全部手放して、その上で自分が欲するモノがハッキリしてきたので、そのうち中古のX30を買うかも知れないかな。
実はX30を所有していた期間がものすごく短くて、以前何色を持っていたのかも忘れているし、バッテリーやプロテクトフィルターはろんすたさんにプレゼントしてしまった笑。けども。
今回も写真は全てiPhoneです。アプリは645Pro、Microsoft Pix、純正カメラアプリ。ではまた。